ミランVSリヴァプール
UEFAチャンピオンズリーグ
25日20時45分◇イスタンブール・トルコ
1’ パオロ・マルディーニ
39’、44’ エルナン・クレスポ
54’ スティーブン・ジェラード
56’ ヴラディミール・スミチェル
60’ シャビ・アロンソ
すごい試合だった…
まずこの一言に尽きると思う…
-前半戦
前半、いきなりのマルディーニのゴールで、「あぁ…もう決まったか、この試合ミランの勝ちか…」と思った。カカが獲得したFKをピルロが蹴り、それにタイミングよく飛び出していったマルディーニがうまくボレーであわせ、バウンドさせたボールはデュデクの手にかすりながらも、ゴールへと吸い込まれた。ここに来て、キャプテンマルディーニが大きな得点を決めるという形で仕事をした。試合のペースを掴むゴールだったと思う。少なくとも前半までは…
次のクレスポの2点目はリヴァプールディフェンスの裏をかいたファーへのマイナス方向のシェフチェンコのパスから生まれた。右サイドを駆け抜けたシェフチェンコからのパスを受けたクレスポは落ち着いてあわせた。リヴァプールディフェンスは本当に撹乱されていた。ディフェンスラインを整える間もないくらいのスピードある攻撃。カカからシェフチェンコへのパスで既に決まったようなものだった。
3点目もクレスポ。カカのパスは絶妙で、この日最高のパスだった。キャラガーのスライディングには届かなくて、クレスポにはピンポイントで届くパス。クレスポのふわっと浮かしたシュートもすばらしかった。あのパスをこの大舞台の決勝戦で出すことができるのは、本当にすばらしい選手だと思う。この日のカカは、特にキレていた。
-後半戦
リーセの左からのクロスにきれいにあわせ、ゴール右隅へと送り込んだキャプテンジェラード。こちらもキャプテンの一発から反撃を開始した。リーセのピンポイントクロスにあわせ、ここしかないというところへヘディングできれいに流し込んだジェラードは、リヴァプールファンを鼓舞した。キャプテン自らチームの士気を高めた。
2点目を決めたスミチェル。ペナルティエリア外側の右側から、ゴール左隅を狙って打った強烈なミドルシュートがキーパージーダの手をはじいて、決まった。今まで決定的なシュートを止めてきたジーダだったが、反撃ののろしをあげたリヴァプールの勢いが勝っていた。同時に沈黙していたリヴァプールファンも息を吹き返した。
そして、とうとう同点のチャンスが訪れる。ジェラードがガットゥーゾのファウルを誘い、PKを獲得。それをシャビ・アロンソが蹴り、一度はジーダに止められるも、シャビ・アロンソがこぼれたボールを落ち着いてゴールネットに突き刺した。ジェラードのゴールを皮切りに始まった6分間というあっという間の同点劇だった…リヴァプールのキャプテンジェラードが強い精神で、チームを引っ張り、導いた。
-延長戦
トマソン、シェフチェンコとミランが決定的チャンスを逃し、リヴァプールはPK戦に狙いを定めたか、守りを固め、ゴールを許さなかった。延長戦でのデュデクは、決定的なシュートを体に当て防ぎ、もう神がかっていた。延長に入っても両チーム譲らず、PK戦に持ち込まれた。
-PK戦
ミラン1本目、後半から入ったセルジーニョ。1本目のキックで、左上に大きくふかしてしまう。一方、リヴァプールは1本目、2本目とハマン、シセが問題なく決める。
ミラン2本目のピルロ。正確無比のフリーキックで名が知られている彼だが、ここでデュデクの左右に動く揺さぶりに乱され、止められてしまう。しかし、リヴァプールの3本目、リーセのシュートがジーダに止められ、希望を繋ぐ。さらに、ミランはトマソン、カカが確実に決める。リヴァプールもスミチェルが決め、ミラン5本目のシェフチェンコにミランの全てが託された。しかし、シェフチェンコのシュートをデュデクが止め、リヴァプールの優勝が決まった。
シェフチェンコは最後、技術でゴール中心を狙うキーパーデュデクの意表を突くふわっとしたシュートのPKを選択したが、あれは間違いだったと自分は思う。
ああいうチームを勢いづけなくてはいけない場面では、勢いのある気持ちを込めたシュートを打つべきだと思う。あのシュートを決めていれば、PKも3-3でリヴァプールのシュートを止めて、サドンデスという可能性もあった。しかもシェフチェンコというミランの、いや世界のゴールゲッターがあれをしてしまっては…と思った。
最後に、
すごい試合だった…
やはりこの一言に尽きると思う…